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糖尿病外来

初めに

糖尿病すなわち血糖が高いと何が身体に悪いのでしょうか?
⇒ 動脈硬化が進行してしまい合併症が起こりその為に健康な生活を送ることに支障が出てくることです。

合併症とは
⇒ 糖尿病性腎症により血液透析が必要となる
⇒ 糖尿病性網膜症により視力低下を来す
⇒ 糖尿病性神経障害により下肢の感覚障害が生じる
⇒ 動脈硬化により脳梗塞・心筋梗塞・閉塞性動脈硬化症が生じる 

その為に、血糖を出来うる限り正常に近づけることが治療の目標になります。
ではどういった場合に糖尿病と診断されるのでしょうか?

糖尿病の診断基準

糖尿病の診断基準

  1. 空腹時血糖 126mg/dl以上(朝食を食べないときの採血)
  2. 随時血糖 200mg/dl以上(食事摂取したかしていないかに関わらず)
  3. 75gブドウ糖負荷試験で2時間後血糖が200mg/dl以上
  4. 採血にてHbA1c 6.5%以上(NGSP)、またはHbA1c 6.1%以上(JDS)

これらにより糖尿病と診断された方は血糖を正常化に近づける治療が必要となります。
(写真:経口糖負荷試験に用いるトレーランG)

当院での糖尿病治療

当院での糖尿病治療

血糖だけでなくHbA1c測定法として、シーメンス社製のDCAバンテージという測定装置によりわずか5分でHbA1cの値を測定して迅速に糖尿病治療に反映できる体制をとっております。

その上で、患者さんの糖尿病の程度に応じた適切な治療を進めて参ります。
しかし、薬物治療の前に食事療法が必要となります。
具体的には所要エネルギーを算出し、糖尿病のための食品交換表といった手引きに基づき一日に摂取するエネルギーを制限することになります。
理想体重(kg)= 身長(メートル)× 身長(メートル)× 22
所要エネルギー = 理想体重kg × 25~32kcal/kg

で算出されます。
(写真:糖尿病の食事療法のための食品交換表)

内服による薬物療法

  1. 糖質の吸収を遅らせ食後の血糖上昇を抑える薬剤。
    軽症の糖尿病の方に適応があります。

    ⇒ベイスン・グルコバイ・セイブル
  2. 膵臓を刺激してインスリン(血糖を下げるホルモン)の分泌を促進される薬物
    ⇒アマリール・ダオニール・グリミクロン
  3. 膵臓を刺激してインスリンを分泌促進する作用とさらに膵臓のインスリン分泌能を改善させる作用を併せ持つ薬剤
    ⇒グラクティブ・ジャヌビア・エクア・ネシーナ・スイーニー・トラゼンタ
  4. 膵臓を刺激する作用時間が短時間で主に食後の血糖を改善させる薬剤
    ⇒ファステック・グルファスト・シュアポスト
  5. 筋肉での糖の取り込みを促進し血糖を下げる薬剤
    ⇒メトグルコ・グリコラン
これらの薬物でも十分に血糖か改善しなければ、インスリン治療を開始することになります。

インスリンによる薬物治療

  1. 長時間作用型
    ランタス・レベミル・ヒューマログN
  2. 中間型インスリン
    ヒューマリンN・ノボリンN
  3. 混合型インスリン
    ヒューマログミックス25・ヒューマログミックス50・ノボラピッド30ミックス・ノボラピッド70ミックス
  4. 超速効型インスリン・速効型インスリン
    アピトラ・ヒューマログ・ノボピラピッド・ヒューマリンR・ノボリンR

インスリン注射器の紹介と自己血糖測定器の紹介

サノフィ社のランタスペン

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日本イーライリリー社のミリオペン

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ノボ・ノルディスクファーマ社のノボペン

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GLP-1製剤 ノボ・ノルディスクファーマ社のビクトーザ

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GLP-1製剤注射 日本イーライリリー社のバイエッタ

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自己血糖測定器 アボット社製のプレシージョン・エクシード

自己血糖測定器 アボット社製のプレシージョン・エクシード

インスリン・GLP-1製剤による自己注射も外来での導入が十分可能です。
また、同時に自己血糖測定器による自己血糖測定により、よりきめ細かないインスリン製剤の選択・投与量の調節が可能となります。